遅まきながら読んでみました。
「生協の白石さん」

ブームになった本て、
期待がふくらみ過ぎて
ガッカリしてしまうことが多いのですが、
この本は読んでよかったです。

ちょっと凹んでいた時期だったので、
タイムリーだったのかもしれません。

内容は、小金井市にある東京農工大学の中の生協工学部店の
「ひとことカード」でのやりとりです。
「ひとことカード」とは、学生や教職員等の組合員が、
生協への要望等を書くアンケート用紙で、
専用の箱に投函すると生協職員が回答の上、
掲示板に張り出すというものだそうです。
通常は、販売される商品に対する要望や
食堂のメニューの要望が主なもののようですが、
その中に混ざってくるのが・・・

「青春の1ページって
 地球の歴史からすると
 どれくらいなんですか?」

だったりするんだそうです。
そして、白石さんの答えです。

「皆さんは今まさに1ページずつめくっている最中なんですね。
 羨ましい限りです。
 地球の歴史というよりも、私の歴史からすると、
 目次でいえばかなり前の方です。
 いつでも呼び出せる様、しおりでも挟んでおきたいものです。」

これらが、ネットで紹介され、
いつしかブームになって、書籍になったのだそうです。

読み終わってみて、なるほどなあ・・・って思いました。
暖かいのですよ。
白石さんと東京農工大学の学生の皆さんの関係が。

私が一番心動かされたのは、
この白石さんの実名入りの「ひとことカード」が
ネット上で公開されたにもかかわらず、
それ以上の個人データが一切流れなかったことです。
昨今のネット事情からするとすごいことだと思うのです。

殺伐とした人間関係に疲れてる方におすすめしたい一冊です。

将来、息子くんが大学に行きたいって言ったら、
こういう学校に行ってほしいな。。。

 

生協の白石さん生協の白石さん
白石 昌則、東京農工大学の学生の皆さん 他 (2005/11/03)
講談社
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2006.11.29 Wed l 小説etc l COM(0) TB(0) l top ▲

ハート・メモリーズ 第十章 ―春を待つ人―

僕が子どもの頃、
僕の家のすぐ近くに一人暮らしのおばあさんがすんでいた。
名前は、平野スズエ。
僕が スズエばあちゃんと呼んでいたその人は、
庭の片隅に自分のお墓を建てて毎日お参りをしていた・・・

毎日 自分の墓にお参りをしながら、春を待ち続ける老女。
そして、それを見つめ続ける少年。

このおはなしを初めて読んだとき 
わたしは、ひとり死と向かい合った父を思い出してしまい
胸が苦しくなりました。
読み終わったあと、
流した涙の分 ちょっとだけ 心が再生したような気がします。
子どもの頃の自分に出会うのは、
少し切ない作業ではあるけれど。。。

あなたは じぶんが まだ子どもだったときの気持ちを
いまも覚えていますか?
11篇の物語が読む者に そう語りかけてくる大人の童話です。

ハート・メモリーズ

ハート・メモリーズ
風野 祐一 (2006/05)
文芸社
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2006.07.16 Sun l 小説etc l COM(0) TB(0) l top ▲